私が出会った日本の絶景をご紹介。
今回は羽田から新千歳空港へ向かう機内から撮った雲海をご紹介します。
こちらに日本の絶景を集めましたのであわせてご覧ください。
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撮影条件
冒頭の写真は、羽田から新千歳空港へ向かう飛行機の中から撮ったものです。
最初に撮影の主な条件を整理しておきます。
- 季節は冬
- 広範囲に雪雲
- 時間帯は朝または夕方
- 飛行機が離陸中または降下中
- カメラの設定はf値最小
- 液晶が可動する機種がベスト
- 座席は後方窓側
それでは順番に見ていきましょう。
季節と気象条件
上空でこのような写真を撮るときに意識したいことは、
雲海とハロの存在です。
雨雲が湿った空気の中で暖かい空気と冷たい空気がぶつかって発生するものに対して、
雪雲は湿った空気が冷たい空気とぶつかることによって発生するものです。
冷たくて重い雪雲は、低い位置に広がる特徴があるため、このようなどこまでも広がるような雲海を見られる機会も多くあります。
そして太陽の周りに現れる丸い虹のような光はハロ(暈、日暈とも言います)と言い、上空の氷の粒に太陽の光が屈折してできる光学現象です。
ハロができる条件は、太陽の周りに薄くて均等な雲が広がっていること。注意して太陽のまわりを見ていると地上でも見かけることがありますが、空気の澄んだ上空だとよりはっきりと色づくハロを見ることができます。
低い位置に平坦に広がる雲海と高い位置に薄く均等に広がる雲。
そこに太陽が重なるとこのような光景が見られます。
太陽の高さ
太陽の高さと目線の位置も重要なポイントです。
太陽が昇りきってしまうと低い位置にある雪雲から太陽が離れすぎてしまい、雲海の色づきが弱くなってしまいます。
逆に太陽の位置が低いと雲海に隠れてしまい、ハロが見られなくなります。
ちょうど雲海から太陽が頭を出すくらいの条件がシャッターチャンスです。
この条件が整うタイミングは次のふたつです。
- 太陽の高度が低い朝か夕方
- 飛行機の高度が低い離陸中か降下中
このような視点と気象条件とのバランスが一致したときに見ることができるのが冒頭のような風景になります。
朝と夕方だと、朝の時間帯がおすすめです。
夕方は夜に向かってみるみる光が減っていってしまいます。
離陸中と降下中だと、降下中がおすすめです。
飛行機の離陸は一気に高度を上げるので、あっという間に視点が変化してしまいます。
カメラの設定
カメラの設定や機能にもポイントがあります。
飛行機の窓は意外と汚れています。
何も考えずに窓ごしに外を撮ると、窓の汚れが想像以上に写真に写りこんでしまいます。
ポイントは3つです。
- f値を最小に設定
- レンズを窓にできるだけくっつける
- ノーファインダーで撮る
f値を小さくすることで、レンズの汚れを目立たなくできるのと同じ考えで、窓の汚れも目立ちにくくなります。
さらにレンズをできるだけ窓に密着させることで、窓の汚れが写りこまないようにできます。
ノーファインダーも大事なポイントです。
降下中の機体は高度が下がり、空港に近づくにつれて左右に旋回することが多くなります。
狭い窓から小さいファインダーを覗いて太陽を追いかけるのは少々難易度が高まります。
バリアングル液晶のカメラが最適ですが、液晶が固定でもノーファインダーで撮ることをおすすめします。
さらに次の条件を加えるとより撮影の歩留まりも高まります。
- レンズは広角ズーム
- ピントはオートフォーカス
フルサイズ換算で15mm前後~70mm前後がおすすめです。
太陽の周りに現れるハロは意外と広範囲に広がっていることが多いため、広角レンズの方が扱いやすです。
あまり広角過ぎると、座席の位置によっては飛行機の機体の一部が入り込んでしまいがちです。
広角で風景を広く撮りこみつつ、機体を写りこまないようにズームレンズで調整しながら撮ることになります。
ピントはできるだけ太陽の近くの雲海に合わせるように工夫をすることで、フォーカスを外すことを減らすことができます。
単調な風景なので、マニュアルでピントを合わせ続けるのは困難です。
最後に座席ですが、機内最後部の太陽のある側、もちろん窓際の座席がおすすめです。
前方の座席に比べると、主翼の影響は受けやすくなりますが、周囲の視線を最小限に撮影に集中する事ができます。
まとめ
機内から幻想的なハロと太陽の光を反射した雲海を撮る方法についてご紹介してきました。
整理します。
- 冬場の雪予報のタイミング
- 北国へ向かう早朝便
- 後部座席の太陽の見える側
- 着陸態勢に入る前後の降下中
- 広角ズームでf値最小
移動中の機内で仮眠をとったり、パソコンを広げることが多い人も、たまには窓の外を観察してみることをおすすめします。
思いがけないシャッターチャンスが目に入ってくるかもしれません。
できればカメラはいつでも撮れるように手元に置いておいてください。シャッターチャンスは一瞬で消えてしまいます。
こちらに日本の絶景を集めましたのであわせてご覧ください。
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