- カメラ :Nikon D750
- レンズ :Nikon AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
- 絞り :f4
- 露光時間 :30 seconds
- ISO :125
- 焦点距離 :86mm
- ホワイトバランス :Mnual
- フィルター :NDfilter
- 日付 :July 21 , 15:48pm
私が出会った日本の絶景をご紹介。
今回は北海道苫小牧市にある神秘の峡谷(きょうこく)、樽前ガローをご紹介します。
こちらに日本の絶景を集めましたのであわせてご覧ください。
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樽前ガロー(たるまえがろー)
注意!ヒグマに遭遇する恐れがあります。朝夕の入谷は控える事と、できるだけ単独では入谷しないようご注意ください。
■樽前ガロー
- 住所・・・・・北海道苫小牧市
- アクセス・・・JR室蘭本線 苫小牧駅から車で30分(20km)
- 駐車場・・・・無し
- 営業時間・・・森の中なのでなし
- 定休日・・・・森の中なのでなし
- トイレ・・・・なし
- 売店・・・・・なし
樽前ガローは樽前山の南麓にある峡谷(きょうこく)です。
峡谷とは、渓谷より幅が狭く縦に深い谷のことで、V字谷(ぶいじだに)とも呼ばれる地形のことです。
日本の代表的な峡谷には、層雲峡(北海道)、鳴子峡(宮城県)、龍王峡(栃木県)、摂津峡(大阪府)、由布川峡谷(大分県)などいくつかあり、多くが観光地化されていますが、ここ樽前ガローは国内で最も人の手の入っていない原始的な峡谷となります。
「ガロー」の言葉の由来は諸説ありますが、東北の方言で「崖の間を川が流れる場所」の意味とする説が有力です。
鬱蒼とした樹々に覆われた周辺は日差しはあまり当たらず、地面は常に湿気を帯びている状態でとても滑りやすくなっています。
この辺りには60種類を超えるコケが見られることでも知られていて、確かによく見ると素人でもわかるような様々なバリエーションのコケを見る事ができます。
駐車場やトイレ、売店や自動販売機などはなく、水辺に降りる道も全く整備はされていません。もちろん案内板もなく、あるのはクマ注意の看板だけです。
苫小牧市のホームページにも注意喚起が記載されているように、ヒグマには十分に注意が必要です。
また、近年の大型台風の影響により倒木や流れの変化があり、徐々にその風景も変わってきています。今現在この写真のような風景が見られるかどうかは行ってみないとわかりません。
メモ
- 樽前ガローは渓谷よりさらに切り立った深い谷=峡谷と呼ばれる地形にあります
- 周囲は観光地化されておらずトイレも無い
- 湿った環境にあるこの周辺には60種を超えるコケが見られる
- 市のホームページにはヒグマ出没の注意を呼び掛けている
- 近年の台風などで峡谷の地形も変化してきている
現地までの行き方
苫小牧市内から室蘭方面へ向けて国道36号線を西へ走ります。
12kmほど走ると「錦大沼公園→」の案内看板が見えてくるので、T字路を右折します。
ここは信号が無い交差点なのでご注意ください。
国道を右折するとその後6回ほど右左折を繰り返しますがここでは割愛します。案内看板はありませんので、ナビがあると便利です。
国道を右折してから8kmほどで現地に到着します。
このような場所です。橋を渡った左手周辺に車を停めます。
メモ
- 国道を右折した後は案内板も無く、とても分かりづらいのでナビは必要
- 車を停める場所は橋を渡ったくぼ地のみ
撮影地について
写真を撮るには林道からがけ下に降りる必要があります。
案内看板はありませんが、獣道のように薄っすらと入口のような場所があるのでそこを見逃さないようにしましょう。
装備
斜面は急で、なおかつ湿った状態です。
滑り止めのある厚手の靴かゴム長が必要です。
撮影機材を持ってこの崖を降りるには転倒や落下に十分注意が必要です。
できるだけ機材を背負うなどして、両手を空けておく必要があります。
斜面を降り切ると峡谷の底にたどり着きます。季節や直近の天候によっては水の量が多くなっていることもあります。
また狭い谷底なのでどうしても水の中に入っての撮影になることもありますので、ウェーダー着用がベストです。
プロックス ウェーダー テフロンポリエステルウェダー(ウエスト/フェルト) PX333L L
ウェーダーが準備できない場合でも、足元が濡れないように、また湿った地面で滑らないように長目で厚底のゴム長は持って行くことをおすすめします。
この場所は夏でも20度に達しないことがあります。
周囲を崖に囲まれ鬱蒼とした谷の底。
水の流れる音だけしか聞こえません。
万が一でもヒグマや獣が近づいてきてもすぐには気付く事はできそうもありません。
そしてもしもの時があっても、叫んだ声は崖の上までは届きません。
携帯電話も圏外です。
本当に怖い時は、スマホの音量を最大にして、うるさ目の音楽を流すなどもおすすめです。
メモ
- 湿った崖を滑るように降りるため、ゴム長と機材を背負えるバッグが必要
- 谷底では水の中に入ることを想定してウェーダーや長目のゴム長があると便利
- クマ対策として大音量で音楽を流せるガジェットがあると心強い
撮影に適した条件
雪のある冬は撮影はできないので、緑が生い茂る夏の時期が撮影の季節です。
天気については雨ではなければ大丈夫です。
森の中であり、深い谷の底でもあるので、晴れでも曇りでも違いはほとんどありません。
水辺での撮影の場合はどこも同じですが、雨量の多い天候の直後は危険なので避けてください。大水やニゴリ、流出した草木などで撮影環境も良くありません。
時間帯は日が昇りきった午前9時から陽が傾く午後3時くらいまでがおすすめです。
午後3時を超えると急激に暗くなっていきます。
なにより、早朝と夕方はクマ出没の時間帯にもなりますので注意が必要です。
まとめ
日本では珍しい観光地化されていない峡谷、その谷底で撮影ができる樽前ガローはとても魅力的な撮影地です。
でも、観光地化していない分、注意点もたくさんあります。
- トイレが無い
- 自動販売機や売店は無い
- 駐車場が無い
- ヒグマ出没の恐れがある
- 急斜面(崖)を降らなければならない
- 谷底では水濡れ対策が必要
- 撮影できる時間は午後3時までと短い
- 万が一何かあっても叫び声は周囲に届かない
- 携帯も圏外
- 帰りは崖を登る必要がある
事前にこのようなリスクがあることを理解した上で、できる対策をうってから出かける事をおすすめします。
樽前ガローの写真
こちらに日本の絶景を集めましたのでご覧ください。
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